英語のプレゼンをすることになった!何から始めればいいの❓
初心者の方は何から始めたらいいかわからないと思います。
ズバリ一番最初にやるべきことは『発表の全体構成を作成する』です。
えっ?片っ端からスライドを作るんじゃないの❓
そう考えている方が多いと思います。しかし、いきなりゼロベースで発表スライドを作成するのは効率や発表資料の完成度の面でお勧めしません。
本記事では英語のプレゼンの全体構成を作成する方法について詳細にご説明します。
発表スライドは「全体構成」から作ろう
発表スライドを作るとき、多くの人が最初から1枚ずつスライドを作り始めてしまいます。ですが、この方法には落とし穴があります。細かい部分を作り込みすぎたり、本筋とは関係のないスライドを作ったりして、最終的に「無駄なスライドが多い」「重要なスライドが足りない」といった状況に陥りがちです。
そこでおすすめしたいのが、最初にスライド全体の構成を作ることです。最初に全体の流れを決めておけば、どこで何を伝えるのかが明確になります。その結果、プレゼン全体のストーリーが自然につながり、聞き手にとっても理解しやすい資料に仕上がります。
さらに、全体構成を意識してスライドを作ることで「話しやすさ」も大きく変わります。自分自身がプレゼンの流れを把握できているので、発表中に迷うことが減り、落ち着いて説明することができるのです。
つまり、最初に全体構成を作ることは、
- 無駄なスライドを減らす
- 必要なスライドを漏れなく揃える
- 資料全体の完成度を高め、わかりやすい流れを作る
という3つの大きなメリットがあります。スライド作成の第一歩は「デザイン」ではなく「構成」。まずは全体像を描いてから、1枚1枚のスライドを作り込んでいくことが、質の高いプレゼン資料を仕上げる最短ルートです。
英語プレゼンの発表スライド全体構成作成方法
構成は日本語で作る
では、実際に全体構成を作成してみましょう。英語のプレゼンですが、慣れていない人はスライドの全体構成はまず日本語で作成することをお勧めします。まず全体構成を作成することが最優先であって、『英語』↔︎『日本語』の変換作業にリソースを割かないためです。
全体構成を作成するアプリはパワーポイント、ワード、エクセルなんでもOKですが、発表スライドを作成するアプリで作成し、補助スライドとして残すことをお勧めします。そうすることで、本番で発表した後に、どのように考えて自分がスライドを作ったかを再確認でき、次の発表スライド作成に活かすことができます。
発表のボリュームにもよりますが、パワーポイントで作成する場合は、1枚のスライドに全て収まるように作成してください。そうすることで、発表全体図を一目で確認することができます。
構成は大枠から作る
プレゼンの構成はまずは大枠を作成し、準に細かいところを作成しましょう。
まずは、プレゼンの伝える内容の大きな流れを書いてみましょう。
大きな流れといっても、どこまで情報を書くのかわからないと思うので、お勧めはスライドのタイトルの箇条書きをイメージして書くことです。
これくらいなら大き過ぎず、小さ過ぎない情報量となりますし、そのままタイトルにも使えます。
例えば「英会話教室の重要性」を説明するためのプレゼンを作る想定で、発表構成を考えてみましょう。
・タイトルスライド
・自己紹介
・グローバル化と英語の必要性
・日本人の英語力の現状
・英会話習得の課題
・英会話勉強法の紹介
・事例紹介/成功体験
・まとめ
こんな感じとなります。この時、発表のフレームワークを意識して作成すると発表にまとまりができます。
今回の例は『起承転結型』で書きました。序論→本論→結論の順で説明する方法で最もシンプルに情報を伝えるフレームワークです。フレームワークについては別途まとめますので、そちらを参考にしてください。
各スライドの結論を決める
さて、発表の全体構成が作成できたら、次に各スライドの結論を考えましょう
ここで言う「結論」とは各スライドの「伝えたいこと」です。ほとんどのプレゼンでは結論はスライドの下の方に書きます。参考例を次に載せます。
タイトル:「グローバル化と英会話の必要性」
結論:「英会話を必要とする場面が増えてきている」
スライドとしては次の図のようなスライドになります。
【プレゼン資料例日本語ver.】

【プレゼン資料例英語ver.】

※スライド内の数字は架空のものです
各スライドの結論を考える際は下記3点を気をつけてください。
①1スライドに対して結論は1つ
各スライドの結論は1つに絞りましょう。色々たくさん結論を書きたくなる気持ちもわかりますが、結論を1つに絞った方が圧倒的に聴講者にわかりやすい発表となります。また、英語で伝える際もシンプルに相手に伝わり易くなります。
②各スライドのタイトルに対する回答になる
一般的にスライドは上から下、左から右に見られます。したがって、そのような流れでスライドを作るとスライドの内容が頭に入ってきやすいです。最もシンプルな形は、タイトルに対する回答がスライドの結論になることです。そうすることで、伝えたいことがスムーズに頭に入ってきます。説明も言葉で頑張る必要がなくなりますので、英語の表現も最低限のワードで済みます。
③次のスライドに繋がるように結論を作る
①②は各スライド一枚一枚の伝わり安さにフォーカスした内容でした。ただ、プレゼンは複数のスライドから構成されるので、それぞれのスライドの繋がりが非常に重要です。
スライドの結論を作る際、次のスライドに繋がるようにすると、話の流れが非常にスムーズにります。もっと具体的に言うと次のスライドのタイトルに繋がるように言葉を選んでください。そうすることで、プレゼンする側としても喋り易いですし、聞いている側も次の内容が予想できるので、プレゼンが伝わりやすくなります。
上記①~③は必ずしも全てのスライドで実施する必要はありません。内容によっては、当てはまらないケースもあります。ただ、上記の構成を常に頭に入れてスライドを作ると全体の構成の完成度を高くできるので、絶対に頭に入れてスライドを作成してください。
こちらも「英会話教室の重要性」をテーマに実際に作成してみましょう。
先ほど作成した大枠に追加する形で作成します。
(タイトル、自己紹介、まとめは割愛)
・グローバル化と英語の必要性
→英会話を必要とする場面が増加中
・日本人の英語力の現状
→多くの日本人は英語が苦手。
習得すると大きな武器になる
・英会話習得の課題
→独学での英会話習得は難しい
・英会話勉強法の紹介 →英会話教室が最もお勧め
・事例紹介/成功体験 →独学では難しいスピーキングを
効率よく学べる
全体構成の『流れ』のチェック
作り終わったら、タイトルとまとめだけで発表のストーリーを軽く喋ってみてください。この時、スラスラと言葉が出てくるならOKです。逆に、言葉が詰まるならつながりスムーズではない部分があると思いますので、全体を俯瞰して修正しましょう。上述した例は下記のように軽く喋ることができます。
『グローバル化が進み、英会話の必要性が日に日に増しています。それに伴い、英語力がある人材を求める場面が増えていています。日本人の英語力の現状としては、苦手意識を持つ人が多く、もし英語を習得できたら大きな武器になります。英会話習得の課題としては独学で習得が難しいことです。英会話の勉強方法は色々ありますが、英会話教室に通うことを最もお勧めします。と言うのも、独学では習得が難しいスピーキングを効率よく学ぶことができるからです。ここで、英会話教室に通った人たちの事例を紹介します。幅広い英語レベルの受講者が英会話教室に通うことで英会話を習得していることがわかります。』
このように、少し説明不足なところもありますが、概ねストーリー立てて喋ることができればOKです。逆に言うと、これに内容を少し補足すれば発表原稿の大枠は完成するので、あとは肉付けするだけの作業となります。
作成した全体構成の英語化
最後に作成した全体構成を英語に直しましょう。構成やストーリーは完成されているので、あとは英語への翻訳だけに集中でOKです。最初に書きましたが、いきなり英語で全体構成を作ろうとすると、全体構成の作成と英語への翻訳を同時に実施する必要があるので、非常に非効率です。したがって、英語への翻訳は、全体構成が完成された後に最後に実施しましょう。
ここでも、「英会話教室の重要性」を例として翻訳してみます。
- Globalization and the Need for English Conversation
Situations requiring English conversation are increasing. - The Current State of English Proficiency in Japan
Japanese people are generally weak in English, but mastering it becomes a powerful skill. - Issues in Learning English Conversation
It is difficult to acquire English conversation skills through self-study. - Introduction to English Learning Methods
We highly recommend English conversation schools. - Benefits of English Conversation Schools
They allow learners to efficiently improve speaking skills, which are hard to develop through self-study. - Case Studies / Success Stories
Learners from various English levels have successfully improved their skills by attending conversation schools.
以上で英語プレゼンの発表全体構成の作成は終了です。作成したタイトルと結論を各スライドに挿入すれば、スライドの大枠は作成できます。中身の書き方については別の記事で説明しますが、このように大枠さえ作って終えば、あとの作業を大幅に効率化することができます。英語プレゼン初心社の方も本記事を参考にぜひ発表全体構成を作成してみてください!
まとめ
英語プレゼンの第一歩は、いきなりスライドを作ることではなく、全体構成を作ることです。全体の流れを最初に整理しておけば、
- 無駄なスライドや不足がなくなる
- 資料全体の完成度が上がる
- 発表中も迷わず、自信を持って話せる
といった大きなメリットがあります。
まずは日本語で大枠の構成を作り、その後に各スライドの「伝えたい結論」を整理していきましょう。流れがスムーズにつながっていれば、それだけで自然とプレゼンのストーリーが出来上がります。
プレゼン作成で迷ったときは、デザインや英語表現に入る前に「構成」を整えることから始めてみてください。それが質の高い英語プレゼンを作るための最短ルートです。
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